ツインレイという言葉に出会う前、わたし自身スピリチュアル専門分野にはまったく縁のない生活をしていました。
いわゆる霊能力を使った占術や、宇宙と交信するとか、守護神である大天使や龍神からメッセージをもらうとか。
そういった本格的なスピリチュアルですね。
家族や友人や会社仲間にも、そういったことに造詣が深い人物はいませんでしたし、まったくよく知らない世界でした。
では、そんなわたしは「スピリチュアル」ではなかったのかというと、そうでもないわけです。
スピリチュアルの本質はいたるところに転がっていて、日常生活や仕事といった一般的なことがらのなかにたくさん落とし込まれていました。
スピリチュアルとエンターテイメントは親和性が高い
幼少期から漫画やアニメ、映画をよく見ていました。
小説をはじめとした書籍や絵画集も大好きで、週末には父と図書館によく通っていました。
音楽もクラシックからロックまで、わたしの生活の一部としてありました。
父が趣味でバンドを組んでいて、うちの中ではいつもレコードがかかっていたのです。
エンターテイメントや芸術作品に描かれる世界観は、まさにスピリチュアルそのもの。
若い人たちに大人気の『エヴァンゲリオン』も、『鬼滅の刃』も、じつはかなり深いスピリチュアル要素が含まれています。
いわゆる「魔法」のような題材を扱ったものは、スピリチュアル的エネルギーを駆使する話も多く、主人公はたいてい宇宙エネルギーを感じさせる不可思議な能力を身につけています。
また、「ツインレイ」の世界観は、もうありとあらゆる芸術作品のなかに散りばめられています。
たとえば音楽。
恋愛を扱った楽曲にはツインレイを彷彿とさせる歌詞が山のようにでてきます。
それから、漫画や小説には、わたしが説明するまでもなく、たくさんのツインレイ的な要素を含んだ作品がありますよね。
絵本でいうなら、『シンデレラ』『眠れる森の美女』『白鳥のみずうみ』『白雪姫』…枚挙にいとまがない。
ディズニー作品の『美女と野獣』の映画なんて、あれをツインレイと言わず何をツインレイというのか(笑)というくらい王道のツインレイストーリーです。
ツインレイは、欧米から流入してきた概念なので、欧米の映画作品のなかにはツインレイのストーリーそのものが描かれている映像もたくさんありますね。
かの有名な『オペラ座の怪人』の主人公クリスティーヌは、まさしくツインレイ女性の生き方そのものです。
そしてそして…
お好きな方も多いと思いますが、韓国エンタメ。
韓国ドラマや映画のなかにもツインレイの要素が盛りだくさん。
一大ムーブメントを起こした『冬のソナタ』なんて…まさしくツインレイ。
2021年、日本で話題をはくした韓国ドラマ『梨泰院クラス』の主人公は、完全にツインレイ男性でした(笑)
わたしは若かりしころ海外映画・ドラマのメディア翻訳を扱う会社で働いていたことがあって、当時はまさに韓国ドラマブーム!
『冬のソナタ』をはじめとした多くの韓国ドラマの翻訳を扱っていました。
当時、字幕制作作業の仕事中に観ていた多くの韓国ドラマを思い返してみると、そのほとんどがツインレイカップルのようなストーリーでしたね(^^)
新海誠監督のアニメ作品も、ツインレイ女性が観たら、おもわず共感を覚えずにはいられない作品がたくさん。
圧倒的な興行収入をたたき出した『君の名は』
何度も繰り返し観た方も多いのではないでしょうか。
ツインレイ女性に「あなたにとってのツインレイ映画は?」と聞くと、この作品を挙げる女性が多いと思います。
RADWIMPSが担当したこの映画の主題歌『前前前世』なんて、ツインレイソングと銘打ちたいくらい(笑)
わたしはスピリチュアルという言葉に巡り合う前から、これだけたくさんのツインレイ要素を含んだ作品に出会っていたということです。
それはつまり、エンターテイメントを通して、結局スピリチュアルやツインレイを学ばずして学んでいたということ。
スピリチュアリティや、「スピリチュアルに生きる」というのは、なにも特別なことではなく、わたしたちは大衆文化や自然を通して十分学んでいます。
山や川、自然に咲いている木々や花々、花鳥風月、頬をなぜる風、青い空、海の深さ、そういったものに神や宇宙を見出して、誰もが生きているということです。
エンターテイメント作品は、フィクションのようであり、フィクションではないのです。
すべて現実的な人間関係をつぶさに見つめたところから生み出されているリアルな世界です。
我々の日常生活で起きている実際の出来事や事件や心の動きを、ときにデフォルメして魔法の世界に仕立てたり、メタファーとして含ませたり、娯楽として楽しめるように形作られているだけで、すべてのファンタジーは世の中に実際に起きている出来事を可視化している「現実世界」なのです。
そして、恋愛エンターテイメント作品で描かれている、“ありえない”と思えるような奇跡が実際に巻き起こるのが「ツインレイ」です。
おまじないが成功する
わたしが子供のころ、「おまじない」が流行しました。
日本テレビ系列局で放送されていた「それいけココロジー」という心理テストを扱った番組が流行して、学校の休み時間にみんなで心理占いを楽しんだりしていました。
わたしも例にもれず、占いや心理テストが楽しくて、「おまじない」の本をお小遣いで買ってきてはウキウキしながら読んだりしていました。
それで、それらの本に書かれていた「おまじない」を2度ほど試してみたことがあるんです。
一度目は、小学生の時。
あれはたしか…
「コップ一杯の水を月明かりに照らし、一晩置いたものに、はちみつとミルクを一滴ずつたらします。それを飲むと、次の日会いたい人に必ず会えます。」
そんな内容のおまじないでした。
わたしは小学生のとき、毎年夏にボーイスカウトのようなキャンプに参加していて、そこで出会った女の子と仲良くなったんです。
もう一度会って、あの子とおしゃべりしてみたいなぁ…という想いを抱えていました。
そこで、例のおまじないを試してみたんです。
すると、なんとその次の日の放課後、友達と自転車で街をブラブラしていたら、本当にその女の子に遭遇したんです。
「わー!おまじないってすごい!」と無邪気に感動しました。
中学生になったある日、休み時間に友達と「おまじない本」をキャッキャッ言いながら眺めていました。
教室の後ろに学級文庫と呼ばれる本棚があり、みんなに回し読みされたボロボロの「おまじない本」が一冊あったんです。
「誰かに告白されるおまじない」というのがあったので、放課後の教室で、その友達といっしょに遊びがてらやってみました。
翌日、「ほんとに告白されたらどうしよう~!」なんて友達とからかい合いながら登校してみると、一学年先輩の男の子に呼び出されて、本当に告白されました。
さすにまだ中学生だったので、その後お付き合いに発展したりはしませんでしたが、2回目もおまじないが効いたことにびっくりしました。
このたったの2回だけですが(^^)
おまじないが必ず成功するという奇跡がありましたね。
わたしにもなにか小さな「魔法」が使える能力があったのかもしれません(笑)
そうそう。
そういえばまた思い出しました。
私の母は霊感を持っていて、ちょっとした予知能力があったり、お化けをよく見る人だったんです。
わたしにはお化けを見るとか、そういったはっきりとした霊感は残念ながらありませんでした。
でも、なにか不思議な直観力が働いたり、見えない世界を感じ取ることがときどきあったんですね。
電話が鳴った瞬間に…
こどものころ、実家の電話が鳴ると、その電話が誰からかかってきたのか直観でわかりました。
さらに、電話が鳴る30秒前くらいに、「今から電話が鳴る!」とわかるのです。
これは自分でも不思議でした。
普段よくかかってくる人からの電話なら、誰でも「ああ、この時間にかけてくるのはとなりの奥さんね。」とか、わかるものですよね。
わたしの場合、数年に一回もかけてこない親戚とか、めったにかけてこない知人からの電話も当てることができました。
いま思い返してみても、不思議な能力です。
「虫の知らせ」が働くといったことでしょうか。
さきほど、小学生のころ、毎年夏にキャンプに参加していた、という話をしました。
そのキャンプは一般公募の大規模なもので、行先はいつも神奈川県の山奥。
アルバイトの大学生お兄さんお姉さんが面倒見役としてついてきてくれる、非常に楽しいものでした。
家族も親しい友達もいない、「はじめまして」のこどもや大人たちと過ごす非日常。
山や川の豊かなエネルギー。
青い空と生い茂った木々の神秘。
わたしの内面が高揚していたのか、このキャンプ時にも、不思議な体験をしたことがあります。
ひとつめは、キャンプ参加者みんないっしょに、川でニジマス捕りをしていたときのこと。
それは、ニジマスを手づかみで捕って、塩焼きにして食べるという毎年恒例のお楽しみ行事でした。
空はよく晴れていて、こどもたちのはしゃぐ声が川面に響き、ニジマスの焼けるにおいと白い煙がただよっていました。
河原の石に腰かけて、キャンプで仲良くなった女の子と「おいしいねぇ。」と笑い合っていたとき、わたしはふと背後にそびえる山の斜面が気になりだしました。
なにか、音が聴こえてきたのです。
「ん…?なんだろう」
深く耳をすましてみると、それはあきらかに“鈴の音”でした。
しかも、局部的な場所から聴こえてくるというよりは、山全体が鳴り響いているような音の波でした。
リーン、リーン、リーン…
山が声を発しているかのように思えました。
「………。」
しばらく無言で聞き入っていましたが、となりにいた女の子に声をかけました。
「ねぇ、山の中から、鈴の音が聴こえない?」
女の子は首をかしげながら、「…そう?何も聴こえないよ。」というのです。
わたしの耳には大音量で届いている鈴の音が、彼女にはまったく聴こえないようでした。
そんなことがあった翌年、またキャンプに参加したときの話です。
車で山をしばらく登ったところにあるキャンプ場は、周囲の山々の連なりが眺められる高地にありました。
宿泊場所の奥地にある滝を見にいったり、川のなかで鬼ごっこをしたり、さんざんレクリエーションを楽しんだあとの夕暮れ時。
キャンプの参加者全員で、ロッジの外にある炊事場でカレーライスを作っていました。
ジャガイモの皮むきをしようと、調理器具を抱えて水道のある場所に移動する途中、ふと連なる山々に目を向けました。
すると、遠くの山のなかに、提灯のような「かがり火」が長く連なっていました。
松明でもなく、ただ揺らめく炎が宙に浮いて、1キロメートルほど続いていたのです。
行灯行列のようでした。
ただし、人のいない。
炎だけの行列です。
わたしはしばらく呆けたようにその風景を眺めていましたが、近くにいた子どもや大人たちに声をかけました。
「ねぇ、あそこの山に火が浮いてるの見える?アレは、何だろう⁉」
ところが、みんなは言うのです。
そんなもの見えない、と。
わたしは心の中で、むかし本で読んだ「狐の嫁入り」を思い出しました。
「狐の嫁入り」という言葉は、晴れているのに雨が降る、という天気雨を指して使われることが多いですが、ほかにも「怪火」「狐火」という怪談的な意味もあるのです。
「狐火」とは、夜間、数キロメートルにわたって続く不思議な炎のことで、この怪火についての伝承は日本各地に残っているそうです。
遠くからは見える炎が、近づくにつれて消滅してしまう現象から、昔の人々は「狐にばかされた」と捉えたのでしょう。
私も、キツネさんにばかされたのかもしれません(笑)
スピリチュアルに生きるとは
「ツインレイ」という言葉にたどりつくまで、スピリチュアルにぜんぜん興味なかったわ~という人も多いでしょう。
例にもれず、わたしもその中の一人です(笑)
ツインレイを知ってから、星の動きに興味が湧いて占星術の本を手に取ってみたり、スピリチュアル情報を目にするようになりました。
宇宙の仕組み、高次領域についての考察、天使やスピリットガイドの存在…などなど。
では、それらはツインレイという言葉に辿り着くまで、自分のなかに存在しなかった概念かというと、そうでもないわけです。
実際自分にも不可思議な体験や直観力はたしかにあったし、漫画やアニメ、小説や音楽といった大衆文化・エンタメや、自然とのふれあいといった日常生活のなかで、つねに宇宙や神やスピリチュアリティといったものは経験しているのです。
それは、ツインレイという言葉に出会ったあなたもきっとそうですよね(^^)
ツインレイ女性は、感受性が強く、目に見えない大きな力を五感で取り入れることができるはずです。
ツインレイという言葉に出会う前から、そう生きてきたはずです。
スピリチュアリティやツインレイは特別な分野ではなく、全人類が知らずとも知っている、とても身近で普遍的な世界なのです。
【完】